証券ビュー

6月にかけて踊り場 消費増税で日本の証券市場殺すな (2016.05.23)

前週末高い。売り一巡から反発。買い戻しが目立つ。政策期待が根強いためで、20~21日G7財務相・中銀総裁会議(仙台)と26~27日のサミット(伊勢志摩)に寄せるもの。円安や内需関連が小確り。

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下げ余地なし 腰据えて買え!! (2016.05.20)

昭和の風林史(昭和四九年五月十七日掲載分)
今の小豆は好買い場を露呈している。
腰を据えて天候相場に取り組むには
申し分のないところだ。
「瓜苗に竹立ありぬ草の中 虚子」

売り込み不足などと言われていた。
しかし、売り込まそうと作為的に工作しても
そう簡単にひっかかるものではない。

ところが相場が安くなると
自然に売り込みがふえてくる。
買い玉は追証で求められ整理が進む。
信念の強気筋も迷いを生ずる。

相場の世界でいう信念とは頼りないもので、
読んで字の如く〝人の言うことに左右される今の心〟。
誰それが買ったから、投げたから―
と相場を見ずに他人の動向ばかり気にする。

相場は相場に聞け。
今の相場が五、七百円反発した時の気分は、
どのように変化するだろうか。
ここから三百円安くなった時の市場人気。
その反対に
五、七百円高くなった場合の市場人気。

四月2日底から上昇した相場が、
誰も彼も強くなって、高値で上げ悶えた。
そして下げてきた。
下げてくるなり強気が影を潜めた。

今の気分は、まさしく発芽順調、
成育良好の青田ほめ気分である。

相場の大勢から言えば、
いまここで人気を極端に弱くしておくことは、
非常に楽しみ多いことである。

そして、この反騰が、
誰にでも判るような出直りでなく、
気の乗らない、戻りのような様子で戻していけば、
弱くなった市場だけに人々は売ってくるだろう。

下げて売り、戻して売り、横に這って売る。
しかも相場に元気がなければ
都合よく弱い材料が出る。

売り込みとは、
そのようにして出来るものだ。

目下のところ産地に関する材料。
即ち作付け面積、播種の時期。
この二つに関心が持たれている。
来週当たりそれらが判然としてこよう。

内部要因としては取り組みの変化。
人気の動向。
仕手筋に関しては、いまここで
さほど神経をとがらす必要はなかろう。

いずれにしろ下げ充分という地点に来ている。
あとは日柄の目を読むつもりで
腰を据えて天候相場に取り組めばよい。
天候相場は、照った曇った。
低温高温。降った降らない。
その日その時、風の吹きようで相場は高下する。

筆者は好買い場出現中の相場と判断。
強気方針である。

●編集部註
今回の文章は恐らく
自分に言い聞かせている。

当時の罫線を横目に過去の経験を思い返すと、
私見ながら値位置的には最も相場心理が揺らぎ、
慄く場面であると見る。

【昭和四九年五月十六日小豆十月限大阪一万七〇三〇円・一七〇円高/東京一万六九一〇円・一七〇円高】

間延びする中間反騰 5~6月めりはりをつける場面 (2016.05.20)

買い戻しで始まり往って来い。小動きにとどまった。日経平均一時196円高。11日の戻り高値1万6814円を27円上回った。3月予想以上の機械受注と6月米再利上げを巡り110円台の円安が手掛かり。ともに流動的で戻り売りに押された。

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迷う人が多い 積極買いよし!! (2016.05.19)

昭和の風林史(昭和四九年五月十六日掲載分)
小豆は、あれほど強かった人気が、
まったく弱気に片寄ってしまった。
二万円相場はこれからだ。
「鉄線のふかるる花のうらおもて 青朗」

ここから下には行きにくい小豆だ。

市場人気のほうは、まさしく〝青田ほめ〟で、
二万円を言う人はいなくなった。
完全に弱気支配の市場である。
しかし相場はもう下げない。

生糸、乾繭、ゴムなどを
強気していた有力な職業投機家・桑名筋が
各市場でそれらを手仕舞っていた。
彼は小豆も強気しているが、
このほうは投げていない。

戦線を小豆一本に絞ってくるのではないかと
市場で噂されている。

古い諺に「よく泳ぐものは、よくおぼれる
というのがある。河童の川流れだ。

日本陸軍は二方面、三方面作戦を
最も下策な戦略としていたが、
終局は八方破れで
支離滅裂な戦略になってしまった。

桑名筋にしろ静岡筋にしろ、
見ていると随所に焦りがある。
昨年前半までの、
いうならインフレの申し子のような、
インフレという御威光に乗った、
半ば僥倖(ぎょうこう)の勝ち軍(いくさ)とは
相場の性格が変わっているのだが、
過去の実績からくる過信があるため、
無理が生じ、焦りが生じる。

あれは僥倖に過ぎなかったのだ―
と原点に戻って、
過去の栄光を全部ぬぐい去らねば、
相場の本当の怖さ、相場の大きさを
知らずに無理を重ね、あたら兵馬を死地に投ずる。

〔馬上を以て之を得るも
いずくんぞ馬上を以て之を治むべけんや〕
という言葉がある。

〔兵、驕る者は亡ぶ〕。

われわれは、流れが変わっていることを知る。
桑名筋が投げた商品は、
〝あく抜け〟と見られ歓迎の花火を上げた。
相場界は、時の権力者、実力者の
ポケットの中の弾の数をよく知っている。
弱しと見れば野盗の如く群り
強しと見れば媚び迎合する。
だが〝兵法は労に乗ず〟である。
疲労したところを衝く。
相場市場が戦いならば、またそれも止むを得ない。
荀子(じゅんし)は喝破した。
〔人の性は本来悪なり、その善なるは偽なり〕と。

さて、小豆は二万円相場の前々夜が終わり、
いよいよこれからが前夜祭である。

かなり人気を弱くしたあとだけに面白くなる。

●編集部註
迷いなき一点突破戦略。
間違ったら損切りするだけなので、
リスキーに見えて存外安全である。

問題はどこで〝シマッタ〟と判断するか。
当った場合にどこで退出するかである。

【昭和四九年五月一五日小豆十月限大阪一万六八六〇円・一〇円高/東京一万六七四〇円・二〇円安】

かさ上げされたGDP TOPIXが市場の思い込み代弁 (2016.05.19)

 

高安まちまち。日経平均143円高、139円安の往来。もち合い圏にとどまった。寄り前、米国株安を受けて発表された1~3月期GDPの受け止め方が主因。物価変動を除き実質前期比0.4%増。

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