理系より文系の時代 6~8月数値化できない正念場 (2017.06.09)
高寄り後反落。後場中頃から一段安。イベント待ちに見送られた。前FBI長官の議会証言に問題なく、3日振りNYダウ反発を受けたもの。早朝、米空母向け地対艦ミサイル数発を日本海に見舞った北朝鮮。
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再び先物の買い戻し 秋口にかけて中国発の売り崩し (2017.06.08)
売り一巡後小反発。先物の買い戻しや出遅れ物色で戻した。5日現在、信用売りの評価損益-13.08%という。日経平均が6月1~2日526円上げ、売り残1兆315億円(前の週から113億円増)、買い残2兆4138億円(同373億円減)。
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昭和の風林史(昭和五十年五月二七日掲載分)
暴落の宿命を 背負った相場だ
やみくもに手亡を買いつくと、
息を詰めて狙い打ちの場を待っている十字砲火の
集中攻撃を受ける。
「掘立の腰掛台や雁皮咲く 道彦」
敢て、ここのところは逆らわない
という態度をとっている手亡の売り方である。
その考えの根底は、およそ次の通りだと思う。
①安値で大衆が猛烈に売り込んだ。
②ピービーンズの悪さを一応織り込んだ。
③自律反騰があってもよい日柄だった。
④仕手が介入している。
⑤若い相場でもある。
そこで、市場人気がどう変化するか様子を見る。
安値を売り込んだ筋が踏んでくるだろう。
また、海外のピービーンズ価格の成り行きを見る。
六月の輸入状況を、もう少し確かめてみる。
そして六月二日新ポの11月限の生まれを見たい。
どれだけのサヤを買うか。
いうなら、大局は、買うだけ買ったあと
再度暴落の連命下にある相場だが。
腰が伸びるまで、敢て逆らわない。
その考え方は、戻すところに来ている相場は
どのような悪材料があろうと戻す。
そういう場面には
①ついて行くか②逆らわずに疲れるまで待つ。
大下げを取ってきた売り方にすれば、
心のゆとりと資力のゆとりがある。
三猿金泉録に
「売買をせかず急がず待つは仁、
徳の乗るまで待つも仁」というのがある。
なあに、少々産地の天候が悪かろうと、
手亡の作付け面積が減少しようと仕手筋が、
いかに買おうとこの相場の行き着く先は
ピービーンズの圧迫である。
過去に、ピービーンズに手を出した仕手は、
すべて壊滅している事を思えば、
ここで買い方仕手筋が、のめり込むほど、
売り方にとって手応えのある大物釣りになる。
もうしばらくすると梅雨入りだ。意外に品質がよい
―と言われるピービーンズが梅雨を越したあと、
タライまわしにされだすと
手垢によごれて、ヨレヨレになる。
その時、すでに相場は崩れ落ちていよう。
小豆相場は目下のところ
人気を手亡に奪われて商いが薄い。
商いは薄いが、
行く行くは小豆が相場の主流になるだろう。
当面は、手亡の沸いたところ、
噴いたところを売り狙う。
●編集部注
これは後から判る事だが、こ
の時の小豆相場は五月から七月まで登り、
そこから十月まで下り、そこから、
昇龍の如く上がっていく。
それは、十五から十六年前の
東京金相場の動きに似ている。
【昭和五十年五月二六日小豆十月限
大阪一万七六三〇円・五〇円高/
東京一万七六一〇円・一〇円安】
リタイア後を後押し ベビーブーマーラストチャンスに (2017.06.07)
小甘く始まり続落。引け先物売りに一段安。ポジション調整とみられる。ヘッジファンドの売りや投信の解約も伝えられ、1ドル109円台後半の円高を嫌気。6月米利上げを織り込み、年内見送りを打診している。
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昭和の風林史(昭和五十年五月二六日掲載分)
月曜の伸びきった手亡の腰をぶった斬れば、S安である。
買えば買うほど手亡相場は悪くなる。
「慈悲心鳥霧吹きのぼり声とほき 秋桜子」
穀物市場は播種期に入って、産地の天候不順から
播種遅れが現実のものとなり、早くも大荒れの様相だ。
目下のところ手亡に人気が集中している。
静岡筋と、
いままで表面だって派手な動きをしなかった桑名筋が、
にわかに市場で話題にのぼる手亡を見せ、
天候相場の開幕を告げるかのうような、
打ち上げ花火、手亡期近のS高二連発で、
人気は、いやがうえにも盛りあがった。
一般人気は、小豆より足の早い手亡に集中している。
手亡相場の大勢は、これは作付けが少なかろうと、
天候不順であろうと、
一巡買われたあたり(踏みも出て)、
再び輸入業者の狙い撃ちにあう運命で、
大量のピービーンズをかぶる結果になる。
売り方は、あえて目先の激しい買い方攻撃に逆らわず、
腰の伸びきるのを待つ姿。
大衆筋は投げたあとの安値を売り込んだ。
その裏目が出たところである。
ここで、さらに手亡が買われれば、
輸入作業は急進展して、またとない売り場を構成する。
買えば買うほどピービーンズの輸入量が増大する。
手亡は売りである。早ければ月曜上寄りしたあと
強烈叩き込みのストップ安が入ってもよい相場である。
取り組みが大きいだけに動きとしては、
どうしても行き過ぎがある。出来高も加速度がつく。
しかも仕手介入という華々しさもあって
熱狂のウズが巻くわけだが、
伸びきったこの相場の腰は、必ず叩き折られ、
ストップ安がくる。
手亡に反しても小豆は商いが、まだ弾まないが、
それでも取り組みは漸増している。
線型も先限引き継ぎ線は九カ月ぶりで新値を買った。
この事は、前途に大きな相場展開を物語るものだ。
主産地帯広は例年20日までに大豆の播種が終わるのに
7日~10日の遅れで小豆もそれだけズレ込む。
市場人気は手亡がチカチカしているため、
どうしても手亡に目移りするが、
天災期相場の本命は、やはり小豆である。
手亡の伸びた腰をぶった斬って小豆を買おう。
●編集部註
相場に正解はない。
粘った方が良い時もあればそうでない時もある。
ただ言えるのは、相場に曲がっている時ほど、
銘柄であったり、手法であったり、
何かしら拘泥しがちであるという事か。
柔らか頭がカチを生む。
【昭和五十年五月二四日小豆十月限
大阪一万七五八〇円・変わらず/
東京一万七六二〇円・一一〇円高】