証券ビュー

先物反発しコール上昇 10月から緊急事態に備える必要 (2017.09.28)

27日の配当落ち実質プラス。日経平均の落ち分130~140円を半分埋めた。売り一巡後下げ渋り後場膠着状態。薄商いに違いないが、1ドル112円台前半の円安に振れ先物が反発しコール上昇。

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猩々病篤かりき 坪内水哉 (2017.09.27)

昭和の風林史(昭和五四年九月二一日掲載分)
ドカ安もある 買い勢力壊滅状態
◇…絶望的である。
チンタラチンタラやっておいてドカドカと
一本の道に出る秋の下げ相場である。
「南無秋の彼岸の入日赤赤と 寸七翁」
◇…小豆相場は、ますます悪い。
この調子では先限の三千円割れから
二千円そこそこまでの下げは、加速度がつきそうだ。
◇…相場が悪いということは、
相場経験者なら百も承知の地合である。
だが、下降グラフに?まっている人が多い。
◇…基調の崩れた相場は地獄の底を見るまで止らない。
今の小豆がそれである。
◇…下げ相場は、売ってから考えよ―という。
基調崩れの相場を、なにがどうだから、
ああだ、こうだという屁理屈無用。
強弱垂れている間に値は消える。
◇…売り勢力と、買い勢力のバランスが
崩れているのだから、強弱観など、ないはずだ。
◇…それは、値頃感無用という場面である。
下げ日柄でいうと今月一杯は駄目だ。
先限二万二千円を割ったら止まるかというと、
それはどうだか判らん。
◇…古品小豆の圧迫。
そして新穀のヘッジ。輸入小豆のヘッジ。
とにかく、取引所に
ヘッジしておこうという環境である。
反して、買い方投機家は
資力的にも気力的にも消沈してしまった。
◇…ホクレンは、ガリバー的巨大な売り仕手である。
取引員自社玉も、売り仕手的存在である。
中国も売りたい。台湾も古品を売りたい。
◇…一体誰が買うのか。
ほかならぬ、投機家、貴殿である。
さしずめ〝汝らの双肩にあり〟
というところであるが、汝らは痩せてしまった。
松尾芭蕉ではないが
「此道や行人なしに秋の暮」である。
◇…そういう相場だからチンタラ、チンタラ下げているかと思うとドカドカときたりする。
なにを言おうと、底が入るまであかんのだ。
土井晩翠の「星落秋風五丈原」。今の人は知らないだろう。
丞相(しょうじょう)病(やまい)あつかりき―である。
祁山悲秋の風ふけて、陣雲暗し五丈原―と歌ったものだ。
零露の文(あや)は繁くして草枯れ、
馬は肥ゆれども、蜀(しょく)軍の旗光なく、
鼓角の音も今静か、丞相病あつかりき―と。
◇…相場には、投げ当りというのがある
投げたあと相場が更に安い時に言う。
あかんのだから、
投げは早いに越したことはない。
つまらないプライドと強情で辛抱しても
損を大きくするばかりである。
あかん相場は、あかんのである。
●編集部註
 総悲観の時、大概節目をつけるから皮肉である。
 ちなみに今回登場した土井晩翠は
『荒城の月』の作詞者として有名だが、
ホメロスバイロンの訳詩を
日本で初めて行った人物としても有名である。

売り賛成のメディア当惑 ファンダメンタルズとコンドラチェフ (2017.09.27)

 売り一巡後下げ渋り。後場再び売られ引け小戻した。前日NYダウ53ドル安、1ドル111円台半ばの円高を受けたもので、エスカレートする米朝開戦説や意表を突く解散総選挙など半年、1年先を逐一織り込んでいる。

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陣雲暗し五丈原 冷風霜の威も凄く (2017.09.26)

昭和の風林史(昭和五四年九月二十日掲載分)
陣雲暗(くらし)五丈原 冷風霜の威も凄く
◇…買い方に味方するものがない。
今月後半は絶望的な下げ場面。
先限二万二千円割れもあろう。
「我宿の淋しさおもへ桐一葉 芭蕉」
◇…商品先物市場、即ち取引所取引きが、
どの市場を問わず低調である。
なぜ、このような状況に陥ったのか、
最近になって業界人は一様に考えるようになり、
その対策を早急に打ち出さなければならない気運になりつつある。
◇…素朴な考え方であるが、業界が停滞している原因は
(1)上場商品の価格変動に投機の魅力がない事。
(2)投機資金が新規20枚というビンの入口を
小さく規制され当業者玉に対抗出来ない事。
(3)本来、投機家の味方であるべき専業取引員が
たえず投機家のポジションと逆の自社玉を持っている事。
(4)許可更新期で専業大手が、
強い行政介入のもとで経営せざるを得ない事。
(5)社会一般が、商品相場の投機に魅力を持たず、
不信の念が払拭されていない事。
(6)売買仕法等の改善に対して産業界が
流通業界、生産者団体、消費者側等、
取引所の姑、小姑の発言力が強く、
取引所側の政治性が低下している事。
◇…このように、ピックアップしていけば、
業界不振の原因は、まだまだ数えられるが、
要するに〔上場商品の問題〕と〔売買仕方の問題〕と
〔業界に対する社会的信頼度〕だと思う。
◇…ある取引所の理事長は、
『新規上場商品の実現は、まさに絶望的である。
であるならば現在の上場商品を、
いかに、みずみずしいものにして取引きしていくかが
取引所に残された道である』と語った。
◇…取引員会社側は、新卒者の募集。
能力の低下している管理者の資質の改善。
経営者の気力と信念の確立。そしてビジョンの創設。
新規顧客の地道な開拓。
受託収支率の向上等、きわめて多次元多角的に
それらの問題と取り組まなければならない時である。
◇…業界は、今日(こんにち)的状態に
陥るべくして陥っている。
従って、
この窮地からの脱出方法も十分わきまえているはずだ。
あとは各人総力を結集して
業界再建を実行するだけである。
◇…さて小豆相場だが、
痩せた投機家群を支援するものがないから、
この相場の下値は深い。
いずれ先限で二万二千円あたりを付けると思う。
すくなくとも今月一杯、
悪くすると来月中旬まで、買いの目はない。
◇…非常に悲しい事だが、
この期に及んでというあたりからの大暴落、
即ちS安さえも考えておかなければなるまい。
●編集部註
 三国志好きに五丈原は馴染ある地名。
死せる孔明、生ける仲達を走らす〟でお馴染、
蜀の軍師諸葛良孔明が最期に戦った地である。
この時、彼は兵站に悩まされた。
それを踏まえて、この記事を読むと実に味わい深い。

10月日米買いパニック 北朝鮮を巡る対応が解散のテーマ (2017.09.26)

 週明け反発。高寄り後伸び悩み。日経平均が3日連続陰線を引いた。北朝鮮リスクによるもので、1ドル112円台前半の円安が手掛かり。首相の解散表明、子育て・教育2兆円の触れ込みも追い風。

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