マスコミとお金は
人の幸せを
こうして食べている
THINKER 徳間書店 税込み 840円
初刊がクリーンヒット
国際銀行家に迫真のアプローチ
09年、名古屋を拠点に立ち上げた市民グループTHINKERの初刊。クリーンヒットになった。11年3月、5次元文庫に入り異彩を放っている。情報収集、執筆、企画、編集、デザイン、映像など分担。デビュー早々、一皮むけた印象である。代表が1970年生まれだけに成長より熟成の楽しみ。3・11から世の中が一変し、第2、3弾に期待がかかる。内容は、19世紀以降世界史と日本史200年の総括。歴史は勝者の記録といわれるが、新聞やTVなどマスメディアの伝える事実と真実のギャップを埋めた。現代社会を知るためのエッセンスを詰め込んだという。キーになるのがお金とマスコミ。この二つをたどっていくと、驚くほどはっきり世界の全体像が見えてくるという。ショッキングな内容もあるが、現状を知り認識を新たにすると、次の心構えができる。目次を見ても、隠されてきたお金のからくり、これまで国際銀行家がしてきたこと、国際銀行家ってどんな人、さらに国際銀行家がつくり出す世界統一政府など迫真のアプローチ。結びの第6章、これからの時代をどう生きるか。解答例も新鮮でよくわかる。忘れてならないのは「お金は紙だ」と力説。古代主流だった銀貨から、中世ヨーロッパで預り証による紙幣の始まり。事実上通貨発行権を握ったロスチャイルドとロックフェラーのてん末が興味深い。文庫本で400ページを超えるボリューム。維新、敗戦、東日本大震災にも通じており、日本を取り巻く情勢もあらかたわかってきた。「マネーの支配者がこれまでの歴史、現在の世界をつくった」のである。
来年度以降かさ上げ
インパクト大きい耐震補強事業
矢作建設工業(1870)は反転。目前とみられる。3・11以降情勢一変。震災の影響が広がっているためで、同社の場合、耐震補強が建設事業の45%(前期連結236億円)を占めるだけにインパクトが大きい。ピタコラム232億円とウッドピタ事業。直近3年で2倍強に伸びた。これまで優先された学校耐震化がピークを迎え、今期減収の見込みだが、震災に伴う学校耐震化繰り上げ、病院や庁舎の防災拠点、集合住宅など耐震施工の引き合い旺盛。ブレース(筋交い)なしの新工法を開発し特許、技術評価(日本建築防災協会)を取得したことから採用もふえている。それに、木質系戸建住宅向けウッドピタも施工した被災地の損傷がほとんどなく、1件ごと具体的な調査報告が同社のHPでヒット。Webによる相談、紹介件数が急増した。
>>続きを読む
3Qが踊り場 サーラ住宅 6月16日 (2011.06.16)
連結上方修正で折り返す
具体的な反転材料手がかり
サーラ住宅(1405)は復調。持ち直した。昨年12月14日、6月7日の修正発表によるもので、前期ほぼリーマンショックを吸収し、3・11から震災対応待ったなし。ピンチに違いないが、チャンスとも受け取れる場面。事実、連結上方修正で折り返している。上期連結住宅受注90億円(16%増)、同部資材仕入れ74億円(同)が手がかり。
>>続きを読む
レポートスペシャル
拡大路線を軌道修正
モンドセレクションW受賞
中京医薬品(4558・JQ)は脱皮。第2幕が上がりそうだ。ピーク93から68に統廃合した営業拠点、3倍に増強した本社新プラント5月稼働(売水事業)、米津配置営業統括本部長の取締役就任(6月29日予)など新たな手がかり。3・11に仙台南、八戸、宇都宮営業所とフランチャイズ岩手中京医薬品 宮古、釜石、大船渡営業所、同いわき中京医薬品が被災。八方手をつくして復旧にめどをつけ、引き締まっている。直前期に拡大路線を軌道修正。内容を重視しているためで、前期収支が大幅に改善した。5月24日に売上高1、2位を占める「Hiグルコサミントゥデイα」、「HiDHAトゥディ75」が『2011年度モンドセレクション金賞』を受賞したのも支援材料。初めて応募しW受賞。
>>続きを読む
仕込み本格化 名工建設 6月10日 (2011.06.10)
次期から様相一変も リニア14年度着工決まる
名工建設(1869)は堅調。前期一段と締まってきた。4月28日の上方修正によるもので、直前期スタートした第14次中期計画(3年)が手がかり。安全確保を筆頭に8項目掲げたほか官公庁工事の競争力、民間工事のコスト競争力、維持・補修・改良・改築実績の積み上げなど懸案解決が骨子。堅実な経営のもとで確実に仕事を遂行し、収益体質をより安定したものにするという。
>>続きを読む