昭和の風林史 (昭和四六年十月十五日掲載分) (2013.11.05)
現在は買い場 再び棒立ちする
九千円割れが欲しいところだが、
そのような値はつきそうにない。
再び小豆は買いになった。
「縄の端くるくる上る松手入 玻美」
市場の人気は再び弱くなった。
新物の契約がぽつぽつ進展していることと、
交易会での成約待ちで、
戻りは売っていこうという空気。
しかし伝えるところでは帯広の一等地で
素俵つくり三等一万九千五百円(片山商店の話)
これが精一杯で、二等検など、とても出来ない。
しかも三等で一車(15㌧)と纒めるのは大変な状態という。
帯広で平均反収一俵上回ることはないだろうといわれる。
十一月必着ものが果たしてどれだけの量に纒まるだろうか。
大安値でのザラバ契約は、かなりほどけていたが、
今ここにきて出回り遅れと予想外の鎌入れ不足で、
デール取り引きのスムーズな履行が危険視され、
またそれを取引所相場にヘッジした筋が現物は来ないわ、
定期は高いわ―で結局踏み上げざるを得なくなろうというもの。
売り方にとっては、交易会での大量成約が頼みの綱である。
だが北海小豆三十五万俵では、
仮りに一万㌧や二万㌧契約できても品物が
だぶつくまでには至らない。
もし交易会での契約が難航すれば
定期は二万五千円に沸騰してしまい、
取引所は完全に存在無用の建物になる。
おりから結婚ブームである。また出産ブームである。
祝儀にはお赤飯と紅白の饅頭がつきもの。
これは饅頭の値段にかかわりはない。
高かろうが必要なものは必要なのだ。
新幹線列車のあの一杯な新婚さんを見るにつけ、
はたまた空港での新婚カップルを見るにつけ、
あれは小豆の特別需要だと思う。
さて、相場が下がったから筆者の方針は
再び強気に転換する。
線型も九千五百円以下は安心買いになる。
出来ることなら九千円割れが欲しいところであるが、
そういう相場には、なりそうもない。
それでまたストップ高の三連発だ。
市場は
交易会の様子を眺めて売り崩そうという空気であるが、
崩れぬ相場を崩そうとすれば
逆に相場が立腹して棒立ちするものである。
●編集部注
一般的に、この年から昭和四九年までが
第二次ベビーブームであるとされている。
この時の子供達が、
所謂「団塊ジュニア」と呼ばれる世代だ。
〝おりから結婚ブームである〟とあるが、
これにに便乗する流れも登場。
今も日曜日に放送している「新婚さんいらっしゃい!」も、
昭和四六年一月から放送開始。
それにしても、婚礼需要が小豆特需とは、
面白いが少々苦しくないか。
【昭和四六年十月十四日小豆三月限大阪一九〇円安/東京一九〇円安】
何もかも土壇場から 引っかかる金の1000ドル割れ (2013.11.05)
前週末甘い。ファンドの手仕舞いとみられ先物、裁定解消売り。TOPIXの下げが目立つ。ドル97円、ユーロ132の円台の円高。NY金先物が14年振り陰線を引きそうなほか、5日から空売り規制緩和、暮れにかけて
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昭和の風林史 (昭和四六年十月十四日掲載分) (2013.11.01)
大きな逆張り 八千円台は買い
小豆の一万九千五百円以下は買い下がり
二万五百円以上の噴き値は軽く売ってゆく
逆張りの相場。
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米国のデフォルトなし 不動産、株、実物資産バブル (2013.11.01)
安寄り後もみ合い。手掛かり難から引け安い。大半の銘柄が10月陰線を引いた。9、10月シリア介入、米国デフォルト危機棚上げ。29、30日FOMC、31日の日銀政策決定会合も現状維持。手詰まりに拍車がかかった。
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昭和の風林史 (昭和四六年十月十三日掲載分) (2013.10.31)
逃げ場を探す 無理無理買い買い方
買い方が煽るところは軽く売っていく。
噴き値売りでよい。手亡も駄目だ。
「山裾のありなしの日や吾亦紅 蛇笏」
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