証券ビュー

中長期に万一の構え 十分かどうか仮説の検証に尽きる (2018.07.17)

前週末続伸。一時日経平均505円高。後場買い戻しが広がった。上半期対米黒字14%増という中国の貿易統計が好感され、半年ぶりの円安やNYダウ先物高など手掛かり。ヘッジファンド短期筋が動いたといわれ、日本の3連休明けを先取り。

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相場を信ずる 気に入らぬ風もあろうに柳かな (2018.07.13)

昭和の風林史(昭和五七年六月二九日掲載分)
資力気力充実して持久戦
気力が萎えるような売り玉は
踏むがよい。
百万人といえど我れ征かん人だけ残れ。
小豆はボックスの中での動き。
気分的には
玉負けしている売り方の心労が大きい。
ドーンとボックスから上放れしたら
売り玉総踏みという
凝縮した密度の市場空気だけに、
産地の天候を眺める目にも、
おびえがある。
やはりこれは、
人気の変化というものだろう。
売り方は、
少々はしゃぎ過ぎた
という反省がある。
巨大資金投入の怪物みたいな仕手の正体と、
その作戦と、
これに対する市場の
打つべき手のない現実を眺めては、
(1)早々と戦線を離脱する。
(2)損切りドテンして強気に転換する。
(3)あくまでも初心を貫く―
のどれかにシフトする。
それにしても相場はどうだろうかと。
ニュークロップ次第である―
と答えるのが無難であり、
また、その通りである。
しかし迷える投機家達は、
そのような答を希望しているわけでない。
商いは薄い。
買い屋が煽りを入れ、
辛抱できぬ売り玉が踏むところで
抜けている。
売り過ぎのトガメを
上手に衝いている。
なかなか一筋縄でいかん。
値段は大きく飛んでいく相場になるまい。
罫線も操作されている相場には
通用しないから困るけれど、
視点を変えて、
それも相場として見るぶんには、
依然中段のモミである。
思うのだが、
こんなことはいつまでも続かん。
筆者は相場を信ずる。
今は人為の及ぶ動きだが
究極は相場自然の流れに帰る。
いま、売り方は忍の一字である。
買い方だって、
そういう苦しさを耐えてきた。
しかも本当に苦戦しているのは
買い方である。
死生の地で
存亡の勝負を張っているからこそ、
ここまできているわけで、
売り屋の気力が
萎(な)えるような勝負なら
早く降りたほうがよい。
これからが本当の決戦である。
●編集部註
孝行の、したい時分に親はなし
気に入らぬ風もあろうに柳かな
ならぬ堪忍するが堪忍
人間、諦めが肝心で、
何事も天災と諦めれば腹も立たぬ。

と立て板に水の名調子で
先代の春風亭柳朝は
落語「天災」を演じていた。
 天災は、忘れた頃にやって来る。
人為的な操作が疑われる相場の崩壊は、
人災という名の天災だ。
 気に入らぬ風もあろうに柳かな―、
と死屍累々の鉄火場で、
涼しい顔で
相場と対峙出来る人は少なかろう。
これが相場で培われる人間力の違いだ。
 〝相場を信ずる〟とは、
なかなかに言えない。

ちゃぶつく13日の金曜 米朝に続き米中も何も起きない (2018.07.13)

 反発のあと伸び悩み一段高。一時日経平均301円高(前日同452円安)。引けもちゃぶついた。半年ぶり1ドル112円台の円安、上海総合59ポイント高が手掛かり。極端な薄商いで信憑性に欠ける。

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持久戦に疲労感 耐える陣形に (2018.07.12)

昭和の風林史(昭和五七年六月二八日掲載分) 
見ざる聞かざる言わざる
売り方は反省し、スタンスを変え、
持久戦に耐える陣形に
整備すべきである。
山川草木うたた荒涼という情景で
人語らず。
六月納会大受け渡しあとの
疲労感が出ていた。
誰もが『疲れました』と。
相場から降りる人は別として、
長期戦の態勢に陣形を整備するため
前二本限月の売りを手仕舞う。
これは一筋縄ではいかん
と誰もが肝に銘じた。
行政とか取引所サイドの規制などを
期待したのが間違っていた
という反省もある。
取引所は納会のあとでも
『異常、異常言うが、
一体どこが異常なんだ? 
騒ぐほうの頭が、異常じゃないの?』
というとらえかただった。
多分にポーズもあろうが、
まあ、
そんなふうな受けとめかたである
ということを
認識しておくのもよいだろう。
値段としては、それほど動いていない。
要するに玄人の〝へそくり金〟を
ジグザグ相場の安値売り、
高値踏みで減らしてしまった。
先限引け足線の
二カ月足らずの値動きは
結構一万一千円幅になる。
疲れ果てるのも当然か。
さて、小豆から、
おさらばする人は別として、
これからが本当の勝負どころだ。
受けるだけ受けさせ、
買うだけ買わせて、
いいじゃないか、
やるだけやらせれば、
いつかは決着がつく。
相場の奥義は
見ざる、
聞かざる、
言わざる
」。
いままでとは違ったスタンスで
取り組む。
あとは天候・作柄である。
馬術の名人は
鞍上人なく鞍下馬なし
六本木も桑名も意識せず、
相場だけを見ていく。
シカゴの格言に
「相場が気になる時は、
ゆっくり眠れるところまで
建玉を減らせ」―とある。
結局は、
相場というもの常識に戻る。
常識とは日柄と需要供給だ。
週間足は逆張り型。
産地作柄良好。
信ずる者は強し。
くよくよしない。
●編集部註
 穀物相場は
限月の移行が一つの節目に。
つまり、この頃の時間帯である。
 結論から先に言うと、
相場はここから半月かけて崩落する。
当時のベストセラーの
タイトルに準えて
「積木くずし」の状態とでも呼ぼうか。
 この本の著者である穂積隆信の
本業は俳優で、
筆者が子供の頃見ていたTVドラマでは、
主人公を邪魔する嫌味な敵役となると
大概この人が演じていた気がする。
時代劇なら悪徳商人で、
大概最後に成敗される役だった。
 この本は翌83年にTVドラマ化され、
これも大ヒット。
更に映画化もされるが、
著者である穂積やその家族、
TVドラマで主役を演じた女優は
その後に発覚したスキャンダルで
波乱万丈の人生を送る事になる。

東大がペンタゴンの先 大規模光量子コンピュータを開発 (2018.07.12)

先物安を受けて反落。一時日経平均452円安。後場円安に振れ戻した。10日トランプ氏の対中追加関税2000億ドル公表(9月にも6031品目)に対し中国の報復声明を受けたもので、10日NYダウ143ドル高にひきかえ11日上海総合49ポイント安。

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