もち合い圏終盤 マルサンアイ 8月19日 (2025.08.18)
年表を見ても三つの山
カナダ子会社稼働で次の幕が上がる
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マルサンアイ(2551)は踊り場。もち合い圏終盤。次の幕が上がる。来年1月カナダで豆乳子会社稼働を控えているためだ。2016年立ち上げたマルサンアイ鳥取(連結子会社)が1本立ちして10年。海外にも生産販売拠点を持ち第4次中期事業計画(2030年あるべき会社像)の目玉。米国の相互関税に拘らず、約16億円投入し豆乳パウダーの製造販売に乗り出す。同社の取引先でカナダを拠点に農業・同関連の窓口DJHII社を合弁先に従来の非遺伝子組替え大豆を輸入し信頼関係のある同社と連携。国内、北米、中東など3年で売上高20億円を視野。中長期世界的な人口増でたんぱく質が不足する「プロテインクライシス」に備える。国内の豆乳生産量が直近10年で46.8%増(2025年1~6月7.1%増)にのぼり、BtoB(企業間取引)を含め海外に波及する公算もある。創業のルーツみそ事業を10分の1に縮小し一部子会社移管。黒字転換した。前、今期を通じて原材料高の価格転嫁に人件費や物流費が追いつかずコスト対応不十分。第2四半期に続き傾注している。何より、自前で開発した豆乳パウダーのくだりが興味深い。カナダ初の非遺伝子組替え高オレイン酸大豆を使用。長年の研究を経て大豆を水だけでつくる独自の製造技術。優れた溶解性を実現した。BtoBでも理想的な原料。高品質な大豆の特性を活かし健康志向の高い製品開発を支援している。世界の大豆生産地でエネルギーコストが安いカナダ製が見直された。前回述べたように、カナダのパウダー工場が稼働すると佳境入り。品質、価格、生産性など鳥取をしのぐとみられ世界でも指折り。運勢をみると鳥取と同じ。2025年舵取り役として本領発揮。周囲から信頼されるまとめ役。10年後、地位、名誉、お金が押し寄せてくる。同社の運勢然り。26年から人脈が広がり日の目。パワフルに前進する旨後押し。堺社長(66)は現実重視のリアリスト。24~25年しっかり準備と出ている。
2025年9月期(連結)は、売上高321億6200万円(3.0%減)、営業利益8億0800万円(29.5%減)、経常利益7億8700万円(29.2%減)、純利益5億9100万円(28.7%減)に見直した。期末配当30円の予定。設備投資16億0400万円(前期4億9400万円)の計画。2025年秋冬新商品によると、10月12日豆乳の日。国産大豆の無調整豆乳、1食分の鉄分調製豆乳、1食分のカルシウム麦芽コーヒー、1食分の同抹茶。まめぴよCa鉄、1日分のカルシウム・ビタミンD豆乳飲料バナナなど賑々しい。このほか。若鯱家カレースープ鍋や豆乳シユレッド。連結子会社蔵元玉井の匠シリーズなどアップデート。一皮むけた。設立(1952年)から年表を見ても、80、90に続き100周年を告げる三つの山が見える。