21日視野に部分待機 時間稼ぎ儘ならず長期金利と格闘 (2016.09.16)
ポジション調整売りに続落。日経平均一時255円安。引けも甘い。21日を待たず日銀の「総括的な検証」が明らかになり、マイナス金利拡大を軸に緩和強化など嫌気したものだ。
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だらだらとだらだらまつり秋淋し(万太郎) (2016.09.15)
昭和の風林史(昭和四九年九月十日掲載分)
陰の極に突入 市場さらに弱気
だらだらとだらだらまつり秋淋し(万太郎)。
投げ終わるまで待っているような場面だ。
「待つことは長し栗の実落つることも 青邨」
小豆相場で一億円の穴をあけ、
親子四人が心中、
事情を知る部下も自殺した―
という社会面記事は悲惨であった。
相場は人の命をも取る。
相場界では、人を殺した相場は、
そのあたりを限界とする。
必ず恨み相場が展開する。
九月九日重陽の節句、
買い方大手筋の投げが目についた。
八月下旬(27日)にかなりを投げ、
なお残り手持ち分の
去就に大きな関心が持たれていたが、
環境味方せず、決断を迫られた。
市場人気は先限一万五千五百円を言う。
その値は、あと千円幅もない。
大正九年の財界大反動では
生糸、綿糸相場が高値から
70~80%を崩した。
四分の一の値段になった。
株式も三分の一から四分の一に値崩れした。
米は半値で止まった。
現在の不況を大正九年パニックに
匹敵するという見方も出ている。
繊維界は特にそういう暗さがある。
当時、全国百六十九の銀行に
取り付けがあった。
株式市場と全国のあらゆる商品取引所は
閉鎖した。
大正八年の狂乱インフレと大投機熱が
昭和四十八年のそれだとすれば、
大正九年の反動は、
昭和四十九年のそれであるかもしれない。
もとより世界経済も日本経済も
当時と現在では、
規模も構造も政策も違っているが、
人間の心理というものは、
大きな変わりがない。
値のあるものはすべて売っておけと
極論するむきは、
商品市場での値のある穀物と砂糖を
徹底的に売っておけば
パニック相場に乗れる―
とするが果たしてどうだろう。
大正九年の財界反動期は土地も暴落した。
賃金も下がった。
物という物の値が低落した。
大デフレである。
現在は、地価の暴騰は止まったが、
全体が暴落することはない。賃金も高水準だ。
米価も国鉄運賃も、郵便料金も、
そしてタバコまで値上がりする。
不況下の悪性インフレである。
投げる者は皆投げ、売る者は売り、
高値期待感が完全にしぼんでしまうあたりが、
自から小豆相場の限界点となろう。
明日二百二十日。
明後日は昨年大底を打っている。
●編集部注
第一次大戦後の不況と
ダブらせて見るのが時代。
朝鮮戦争と糸へん景気、
この当時の伊藤萬危機との間は
躁と鬱の関係。
戦争と平和から来る、
好況不況の衝撃波の経験回数が
今の人達とは全然違う。
【昭和四九年九月九日小豆二月限大阪一万六五四〇円・四〇円高/東京一万六五五〇円・変わらず】
大暴落及ばず1割安 長期金利上昇も日米で時間稼ぎ (2016.09.15)
前日NYダウ258ドル安を受けて反落。下げ渋ったものの引け一段安。円安株安になった。米国が利上げを模索する一方、欧州と日本が追加緩和で資金を回すスキームが崩れたという。
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昭和の風林史(昭和四九年九月九日掲載分)
小豆市場は時限爆弾を天にセットしているようなものだ。
総弱気市場で時限装置は時を刻んでいる。
「実をつけてかなしき程の小草かな 虚子」
繊維中心の老舗商社伊藤萬がおかしいという噂は
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北朝鮮も目くらまし 10、11月怒涛のごとく時代が動く (2016.09.14)
買い一巡後往って来い。先物主導で持ち直した。引け高安まちまち。20、21日出たとこ勝負に変わりない。前日NYダウ239ドル高、1ドル102円の円安が手掛かり。
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