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企業レポート

確固たる決意 セリア 11月18日 (2025.11.17)

転換点迎えシェア上昇 
同業高価格帯に移行100均死守
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 セリア(2782)は尻上がり。第2四半期上方修正。通期慎重で期待をもてる。物価高や円安、相互関税対応に追われ、同業他社が高価格帯に移行する一方、唯一100均を死守しシェア直近35%。さらに上昇が見込まれる。業界が2018~20年飽和、20~22年巣ごもり、23~25年剥落する中で収益反転。上期、全社売上高104.7%(既存店102.1%)に対し営業利益率6.9%(前年同期6.6%)。10月、同109.1%(同106.3%)となり弾みがついた。残存者利益の一端を物語るもので、4月中期計画(25~28年)に伴う組織変更に踏み切るや原価・販管費改善により人件費上昇を吸収。一歩抜け出した。多様化するニーズを捉える商品開発、戦略的出店によるシェア拡大、オペレーション効率化を目標に掲げ転換点を迎える。具体的に顧客層拡大を狙いとした商品開発、定番商品のブラッシュアップ、複数出店案件が見込める企業との関係強化など前回述べた6項目が骨子。深堀りする意向で徹底している。27年秋をめどにソフトピアジャパン(岐阜県のIT拠点)近郊へ本社移転を発表しており、大垣市内5ヵ所の倉庫を集約しDX、AIの活用本格化。フル稼働で能力倍増の試算もあり、1985年創業、2003年上場に次ぐプロジェクト。トランプ関税が拍車をかけた。ピンチがチャンスとなり、デフレに強い体質が見直される。米史上最長の政府機関閉鎖終了から株、ゴールド、暗号資産などヘッジ取引一色。岐路を迎え大調整と背中合わせになった。帝国データバンクによると、2023年度業界の市場規模が1兆円を突破。24~25年の円安で大手3社が高価格帯に進出し同社のみ100均に残った。
 2026年3月期(非連結)は、売上高2455億円(3.9%増)、営業利益169億円(0.4%増)、経常利益171億円(0.6%増)、純利益114億円(1.6%増)に見直した。配当70円(中間35円)の予定。設備投資72億円(前期72億2200万円)の計画。算命学によると、2026~27年荒波が尾を引くものの28年から上昇。30年幸運期の始まり。これから2年準備の時だ。河合社長(58)は26年復活。沢山の人と出会える。人とふれ合うたび運が開くとゴーサイン。高市首相(64)と同運だけに注目される。優先課題と重複するが、税抜き100円均一の販売価格を維持しつつ収益を拡大するため、商品市況の変動や商圏の変化等さまざまなリスクに適切に対処。魅力ある商品の開発。心地よい店づくりにまい進し業務の効率化を進めていくことが重要と認識している。いずれか優先的に対処するより、全体としてバランスを取りつつ事業を進めていくことが肝要。確固たる決意になった。

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