証券ビュー

プレステ-ジの眼

逆レバレッジ 金融機関の脆弱性 (2020.03.19)

日本のGDPの改定値は「マイナス7.1%」と速報値のマイナス6.3%よりさらに悪化。
しかも去年10月から12月までの国内総生産だから今年1月から3月までは尚更。
        
OECDの直近予測は、中国以外の国での伝染が抑えられることが前提になっているが、
2020年の世界経済の成長率が2.4%と前回より0.5%ポイント引き下げられた。
ユーロ圏、英国、米国などいずれの主要国も予測が引き下げられているが
アジア太平洋地域と先進諸国全体で中国並みの感染拡大となれば、
2020年の世界経済の成長率は1.5%まで下落する可能性があるとまで追記している。
        
インバウンド需要激減、自粛ムードや小中高校への一斉休校要請による混乱などで
個人消費の落ち込みが確実なところに設備投資の減少が重なれば、経済成長率は鈍化。
新型コロナウィルスの蔓延防止のために、政府が国民や企業に活動休止や自宅待機で
新型コロナをやり過ごすことを求めるなら、感染症拡大防止「やっている感」演出の
テクニカルな法改正よりも、真に機動的で効果的な経済対策の実施を期待したい。
        
サウジアラビア、オマーン、ナイジェリア、アンゴラなど産油国の長期債価格が下落し
産油国でもあるロシアやブラジルの為替が下落していることも気になるところ。
先進国でさらに金利が低下してくるとそれ自体で直接的な影響を受ける金融機関は
エネルギー関連でのエクスポージャーが大きいというを抱える危さがある。
近年、新興国融資やエネルギー関連融資を積極的に拡大してきた日本のメガバンクが
グローバルな金融機関において最も大きな影響を受ける可能性が大きい。
 
借入によって自己資本による投資の収益率を増大させていた「レバレッジ」が、
金融・経済リスクの顕在化によって反転しすればリターンではなくリスクや損失が拡大。
レバレッジに係るリスクは、流動性リスクや資金調達そのもののリスクと相関関係が高い。
マーケットが混乱したような場合において投資対象の流動性が急速に低下することを受けて、
資金の出し手が突然方針変更して資金を引き揚げるという行動を取ることが頻繁。
その結果としてレバレッジをかけていた取引はリファイナンスが困難となるばかりか、
資金の出し手から投資対象の売却をも迫られてマーケット全体が悪循環に陥るケースも多々。
金融危機において「負のレバレッジ」「逆レバレッジ」と呼ばれる現象が拡大装置。